蛍光ランプの製造中止に伴う照明器具の廃棄処分の注意点
こんにちは。
介護福祉施設設計.com は地元愛媛県・香川県で介護福祉施設の老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの高齢者施設の建築設計やリノベーションなどの設計業務を行っている建築設計事務所です。
今回は現在担当している案件を踏まえ、照明器具をリニューアルする際の注意点等についてご紹介いたします。
近年の照明器具はほぼ100% LED化されていますが、蛍光ランプの製造中止を踏まえ、既存の照明器具のリニューアルや処分に際し、留意しなければならない点について考えます。
蛍光ランプは2027年9月末までに生産が終了し、2027年末までに製造および輸出入が禁止されることが決定されています。それに伴い照明器具のリニューアルが進むと考えられます。その際の安定器に含まれる有害物質(PCB)について考えます。
PCB含有安定器とは何か?
1957年(昭和32年)~1972年(昭和47年8月)までに製造された蛍光灯・水銀灯・低圧ナトリウム灯用安定器(特に力率改善用コンデンサ付きタイプ)では、PCB入りコンデンサが使われていたことがあります。
PCB入り安定器が設けられている場合、法律上「PCB含有機器」として適切な処分・保管が必要とされています。
1972年(昭和47年)9月以降製造のものは、少なくともメーカー各社ではPCBの使用を停止しています。
- PCB使用有無の確認方法
- 主に以下の方法があります。
- 1. 銘板(型式・製造年)の確認 安定器の銘板に「形式」「製造年」「メーカー名」が記載されていれば、その情報から判別可能です。
- 例えば、製造年が「1957~1972年8月」のもの、かつ形式が該当表にあるものは高濃度PCB使用の可能性があります。 銘板が読めない・型
番が判別できない場合には “PCB含有の可能性あり” として扱うべき、という注意があります。 - 2. ランプ形式・器具種別から簡易判別
例えば、ランプ形式が「Hf蛍光ランプ(例:FHF~)」「コンパクト蛍光ランプ(例:FHT/FHP/FPL等)」「電球形蛍光ランプ(例:FL、FCL
等)」であれば、メーカーによると“PCB非使用”の可能性が高いとされています。
また、力率が85%未満の低力率タイプの安定器は PCB非該当とされている例もあります。
3. メーカーの検索/証明書発行サービス
各メーカーが、安定器の形式から「PCBを使用していません」等の証明書を発行するサービスを提供しています。
なぜ PCB が問題か?
PCBは化学的に安定・難燃性を持つ反面、環境中・人体内で分解されにくく、極めて有害な物質として知られています(例:カネミ油症事件)。 そのため、PCBを含む安定器を廃棄・処理するときには、通常の廃棄物とは別扱いとなる「特別管理産業廃棄物」のカテゴリであったり、自治体・国による処分期限・届け出義務があります。
対応・交換を検討する際のポイント
古い施設(特に昭和時代の建築)では、蛍光灯器具・安定器が当時のまま使われている可能性があります。そうした場合、安定器の銘板を確認し「PCB含有か否か」をまずチェックすべきです。
PCB含有の疑いがある安定器をそのまま使用し続けることはリスクがあるため、LED照明などへのリニューアルを検討する方が安全+省エネです。新しい電子安定器タイプ(インバータ式)やLED化された器具は、PCBをそもそも使っていないケースが多く、安心です。
安定器を交換・廃棄する際には、自治体の指導や法令に沿った処理が必要です。特に「PCB使用安定器」だった場合は、所定の処分手続きがあります。
更新器具としては、電子式(高力率)安定器、または器具ごとのLED置き換えが選択肢になります。器具側のサイズ・配線・規格なども確認が必要となるかもしれません。
以上のことを踏まえ、照明器具リニューアルの際は長寿命、省電力のLED照明器具を適切に選定し、快適な照明環境の創出・維持にお役立てください。
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