老朽化した養護老人ホームの建て替え計画について
こんにちは。
介護福祉施設設計.com は、地元愛媛県・香川県を中心に、養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホームなどの高齢者福祉施設の新築・建て替え・改修・リノベーション設計を行っている建築設計事務所です。
今回は、老朽化した養護老人ホームの建て替え計画についてご紹介いたします。
ご相談内容
今回のご相談は、長年使用されてきた養護老人ホームが老朽化しているため、建て替えを検討したいというものでした。
建物の耐震性や設備の劣化、バリアフリー対応の不足など、今後の運営においてさまざまな課題を抱えていたことから、入居者が安心して過ごせる新しい施設への再構築を目的に、ご相談いただきました。
ご提案内容
私たちがご提案したのは、建物全体を“ロの字型”に構成するプランです。
この形状は、中庭を囲むように廊下が回り、部屋が外周に沿って配置される構造となっており、入居者・スタッフ双方にとってわかりやすく、使いやすい動線計画が可能になります。
また、各居室を外壁面に配置することで、自然光をたっぷり取り入れた明るく快適な居住空間を実現。入居者の生活の質を高めるとともに、自然光による精神的な安らぎにもつながります。
ロの字型にする最大の利点は、廊下の構成が非常にシンプルになり、視認性と管理性が飛躍的に向上することです。
スタッフが施設内を見渡しやすくなるため、入居者の見守りや緊急時の対応がスムーズに行えます。複雑な動線がなく、迷うことも少ないため、認知症のある高齢者にとっても安心感がある空間になります。
しかし、ロの字型建物の特性上、廊下は建物の内側に位置し、外壁に面していないため、どうしても暗くなりがちです。
そこで今回は、高窓(ハイサイドライト)を採用し、自然光を廊下へ取り込む設計としました。特に、屋根よりも高い位置に吹き抜けを設け、外壁の上部から光を採り入れることで、廊下全体がやさしい明るさに包まれる空間を実現しています。
ただ明るいだけでなく、時間によって変化する自然光が感じられる設計は、施設全体に開放感をもたらし、入居者の気分転換や安心感にもつながります。
介護福祉施設設計.com は愛媛県、香川県を中心に四国全域で介護福祉施設の建築設計をサポートしています。愛媛県、香川県など四国エリアで介護福祉施設の建築を検討されている方は、介護福祉施設設計.com にお任せください。